kikkiiのブログ

ひきこもり

パウンド・フォー・パウンド

 カマキリが人間の大きさまで巨大化したら最強なのだと誰かが言っていた。「パウンド・フォー・パウンドでどの格闘家が強いのか」と考えたとき、私は、その「カマキリ最強」説を思い出す。しかし、そんなことはない。カマキリは強くない。

 カマキリが強大化したら、体重は体積なので3乗のスケールで大きくなっていく。カマキリの関節の強度は断面積に応じて大きくなっていくのだから2乗のスケールでしか大きくなっていかない。したがってカマキリが強大化すると、自分の重さを支えきれなくなって潰れるだろう。カマキリはポッキリ折れて最初から死んでいるので最弱。下のグラフでいうと、xが0から2ぐらいの世界が昆虫の生きる世界なんだとおもう。

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 今のと同じ理屈で、ベビー級の格闘家とフライ級の格闘家をパウンド・フォー・パウンドで比べるのは無理があるのではないか、と私はおもってしまう。どうなんだろう。


 MMAで私が好きなのはヘビー級とライトヘビー級だ。まず、怪獣みたいな人はかっこいい。自分が子供みたいな視点になって「でかくて強い人かっこいい」って気持ちになる。

 それから、単純にそのまま無差別級として戦っていちばん強いのはかっこいい。現実に存在していて、どういうわけかわからないけどすごく上手く機能しているメカニズムは信頼できる。パウンド・フォー・パウンド的な空想上の格闘家が上手く機能する保証なんてない。