「我思う、故に我あり」って、「何か」を思っただけですぐ叶う願い事ですね。願望即成就の自慰です。自分の存在に軽く触れて、逝ってしまっているのです。
「我思う、故に我あり」を心の中に留めておくことは、「気持ちいい」というよりむしろ痛みに似ていると思います。「歩け」と命じて魔法のように「私」の手足は動いていきますが、しばらく歩いていると「私」はだんだん疲れてくるのに気づきます。それと似たことです。
「我思う、故に我あり」と考えていると、それが心の澱となって蓄積していき、識閾を超えると致死量となり人間の心は死んでしまうので、注意した方がいいと私は思いました。ふと何度も同じつまらないことしか考えられないと死にたくなります。
