kikkiiのブログ

ひきこもり

人間性の心理学

カバーを外した状態の写真。A.H.マズローの『人間性の心理学』。何年も前に買って積読状態だったこの本を少しずつ読んでいる。

まだ途中までしか読んでいないが本に書いてあることを何となく箇条書きにする。


  • 人間には基本的な欲求のヒエラルキーがある。

  • 低次のものから高次なものへ順に並べると、生理的欲求、安全の欲求、所属と愛の欲求、承認の欲求、自己実現の欲求となる。

  • 低次の欲求とは?いくつもある基本な欲求が同時に欲求が満たされていないとき、いちばん優先されて欲求されてくるのが低次の欲求。

  • 低次の欲求が満たされると、次の段階の低次な欲求がその人の支配的な欲求になってくる。欲求を低次なものから段階的に満たしていくと、その人は高次な欲求を持つようになる。

  • 高次な欲求とは?ある欲求が同時に満たされているとき、一方のものよりも価値があると認めるような欲求が高次の欲求だ。

  • ある欲求が満たされた状態が安定して続いているとき、その欲求の耐性ができる。それは欠乏した状態でも耐え抜く心だ。低次の欲求が満たされない状態に陥っても、その欲求に支配されにくくなっている心。

  • 基本的欲求への脅威があるとき病理が生じる。


上のような人間の動機付けの理屈が正しいとしたら、人間の行動パターンがわかってくる気がしてくる。

たとえば、ある事件が人々の安定の欲求を脅かすようなシンボルとなって認識されたなら、人々の防衛反応が過剰で病的に見えることとか、

あるいは、インターネットの掲示板で、相手に批判されたときに過剰に攻撃的な反応している人をよく見かけるのもそうだ。

その批判はその人にとって人格攻撃であり、承認欲求への脅威なのだ。私もその状態の気持ちはよくわかるが、防衛反応が病理を生んでいる。満たされないから病的な行動が現れてくる。

病理を生じるさせないためには耐性をつける必要がある。ある欲求を脅かす事への耐性は、その欲求を満たされた状態を続ける事によってつくられる。満たされるとそれを欲求しなくなる。

難しい事だなあと思う。